本記事は、車の「洗車頻度」について、東京都の車コーティング専門店としてこの道37年のポリッシュファクトリー代表及川が詳しく解説していきます。
愛車を綺麗に維持するためには「洗車」は必須です。
ですが、実は「洗車頻度」は車の保管環境や使用状況によって大きく異なり、一概に「これが正解!」と言えるほど簡単なものではありません。
しかしながら、さまざまな環境に応じた「目安」をお伝えすることは可能ですので、ご自身にとって最適な「洗車頻度」が見つかるためのバイブルとして本記事を使用していただければと思います。
それではまずは、細かい環境や条件は考えず一般的な「洗車頻度の目安」について見ていきます。
理想的な洗車頻度は2週間から1ヶ月に1回!
最適な洗車頻度の目安とは
理想的な洗車の頻度は一般的に「2週間〜1ヶ月に1回」です。
ここで気をつけたいのは、さまざまなサイトで「1週間に1度」や「2週間に1回」などいろいろな意見がありますが、洗車頻度は車の保管環境(屋内保管なのか、青空駐車なのか、屋外だけどカーポートがあるのか)や車の色(黒や紺などの濃色なのか、白やシルバーなど淡色なのか)、走行頻度などによっても変化するためあくまでも「目安」でしかないということです。
そのため詳しい環境はさておき、あえてコーティング専門店である弊社が申し上げるとすれば「2週間〜1ヶ月に1回」ということになります。
洗車の頻度に影響を与える要素とは
理想的な洗車頻度はあくまで目安であり、さまざまな要素で人それぞれ理想的な洗車頻度は変わります。
洗車頻度を決める際に考慮すべき主な要素は以下が挙げられます。
- 保管場所
一般的には洗車頻度は高い順に青空駐車、屋外カーポート、屋内(ガレージや地下駐車等)の順になります。 - 車のボディカラー
白やシルバーなどの淡色車に比べ、黒い車などの濃色車の方が洗車頻度は高くなります。 - 使用頻度
毎日使用する場合は週末や月に数回など使用する車よりも洗車頻度を上げる必要があります。 - 走行環境
一般的に洗車頻度を上げることが良いとされるのは、海岸沿いや雪が降る地域、工業地帯などの汚れや塩害にさらされやすい環境の車です。 - コーティングしているか
コーティングの施工している車の方が汚れは固着しにくいとされており、洗車頻度を減らすことができる場合があります。
上記のような洗車頻度を左右する要素はありますが、複合的な要因やオーナー様の車に対する愛着、求める綺麗さにもよってさまざまではあります。
大事にことは一般的に自分の車、環境は洗車頻度を高く設定すべきかを知っておくことだと思います。
【衝撃】アンケート調査によると実際の洗車頻度は「3ヶ月に1度」が最多!
定額制のカーリースサービス「おトクにマイカー定額カルモくん」を運営するナイル株式会社が、自家用車を持っている全国の男女1,222人を対象に、洗車の頻度やきっかけを調査したところ、洗車の頻度は「3ヶ月に1回以上」が最多で35.4%でした。
画像出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000102.000055900.html
次に多いのは「1ヶ月に1回以上」と回答した方が24.7%で「半年に1回以上」が22.1%もいることがわかりました。
理想的な頻度は「2週間〜1ヶ月に1回」とご説明しましたが、現実には1ヶ月に1回〜複数回洗車する方は3割に満たないということですね。
また、「何をきっかけに洗車をしますか?」というアンケートについては「汚れが目立ったら」と回答した方がダントツに多く、62.9%という結果になったようです。
大切なことは自分にあった洗車頻度を知った上で「汚れを感じたら洗う」こと!
調べれば調べるほどわからなくなる適切な「洗車の頻度」。
結論として一番大事なことは、洗車のタイミングは「目で見て汚れを感じた時」です。
新車に限らず、車のボディについた汚れや埃は放置するにつれて洗車でも取りきれない頑固な汚れになっていきます。
当然ながら、初期段階の方が車を痛めることなく簡単に汚れが除去できますので「見た目で汚れを感じた時」これが最初の洗車のタイミングです。
また、特に下記のような場合はすぐに洗車を行った方が良いのでぜひ覚えておいてください。
【例外】すぐに洗車をした方が良い事例
一番良い洗車のタイミングは「目で見て汚れを感じた時」とご説明しましたが、以下の場合は放置せずにできるだけ早く洗車を行うことが重要です。
- 鳥のフン:鳥の糞は酸性が強いため、ボディに放置すると塗装を侵食してしまう恐れがあります。
参考記事→車の塗装を守る!鳥フンの簡単な落とし方
- 樹液:樹木から分泌される粘着性の液体で、車の塗装に付着すると酸化反応を引き起こします。この反応が塗装を劣化させ、光沢を失わせたり、色褪せを引き起こすことがあります。
特に高温の状態で放置されると、樹液が塗装に浸透しやすくなり、取り除くのが難しくなります。
参考記事→一撃!車についた樹液の落とし方と注意点をコーティング専門店が解説
- 花粉:花粉はアレルギー反応を引き起こすだけでなく、車の塗装にも悪影響を与えます。
参考記事→【洗車好き必見】本当は教えたくない花粉シミ除去の方法! - 黄砂:飛散していく過程で大気中の様々な粒子等々を吸着したり化学反応を起こし、車の塗装面に滞留することで撥水が失われたり、イオンデポジットなどの発生原因になることがあります。
参考記事→黄砂の洗車はすぐにすべき?車に与える影響と対処方法を解説 - 虫の死骸:特に夏場は虫の体液が塗装を痛める可能性があります。
効果的な洗車方法
適切な頻度で洗車を行うことと同様に、『効果的な洗車方法』を知ることも重要です。
ここでは、洗車方法の2大巨頭の手洗いと洗車機の比較について解説しますが、結論、時間と正しい知識があれば基本的には『手洗い』をおすすめしますが、『洗車機』もひと昔前ほど悪ではありません。
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むしろうまく使いこなせば忙しい方にとっての有力な武器になるでしょう。
それでは手洗い洗車と洗車機のそれぞれのメリット・デメリット、そして選択の基準について見ていきましょう。
手洗い洗車のメリット・デメリット
メリット
①傷がつきにくい
②細かいところまで丁寧に洗える
③車の状態を確認できる
デメリット
❶時間がかかる
❷洗車の体力がかかる
❸水道代が時間に応じて結構かかる
手洗い洗車の中で最もコストのかからない方法として「水洗い」がございます。シャンプー不要のため余計なコストがかかりません。ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
洗車は水洗いで十分?水洗い洗車のやり方やシャンプー洗車との違いを解説!
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洗車機での洗車のメリット・デメリット
メリット
①短時間で洗車が終わる
②洗車の労力が少ない
③メニューが豊富
デメリット
❶細部の洗浄が不十分になりやすい
❷手洗いに比べ微細な洗車傷が入りやすい
洗車機での洗車に興味がある方は以下についてもぜひ参考にしてください。
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また、近年は「ノンブラシ洗車」という新しい概念も浸透してきましたのでうまく活用できれば洗車の悩みがグッと減らせると思います。
関連記事:ノンブラシ洗車機はちゃんと洗えるのか、コーティングのプロが解説
手洗い or 洗車機どちらが適切か?選択の基準を解説
手洗いが向いているのか、洗車機が向いているのか、併用すべきか、それは個人の環境や考え方によって変わってきますが、選択にあたっての基準をご説明します。
以下を参考にしつつ、ご自身で考えてみてください。
①時間や洗車の労力を惜しまない方、自身で愛車のコンディションを確認したい方は「手洗い洗車」が理想的
②時間がない場合や日常使いの車で頻繁に洗車する必要がある場合は「洗車機」の活用も有効
③高級車やコーティングした車で長持ちさせたい場合はできる限り「手洗い洗車」を推奨します
他にも多くの基準がありますが、まずは上記を参考に判断してみてください。
洗車する際の注意点
洗車する際の留意点を解説していきます。ポイントは3つ。
- 気温が高く、晴れた日の洗車は控えるべし
- 洗車後の拭き上げはスピーディかつ丁寧に拭き上げるべし
- 洗車はまずは足回り、そしてボディは原則「上面→横面」の順序で行うべし
気温が高く、晴れた日の洗車は控えるべし
夏場など気温が高く、晴れた日に洗車するのは控えましょう。炎天下での洗車は特に絶対NGだと思ってください。
ボディを洗っている最中に、全体が乾いてしまい、イオンデポジットやウォータースポットなどのシミができてしまいます。
そのため、
- 気温が低い朝か夕方
- 曇りの日
に洗車するのがよいでしょう。夕方が良いなら夜はどうなの?と思う方もいると思います。
「夜の洗車は良いのか悪いのか」という問いに対する結論は、夜しか洗車できないという人を除き「リスクが高いためおすすめしない」ということになります。
関連記事:夜の洗車をおすすめしない理由。メリット・デメリットを洗車のプロが解説
洗車後の拭き上げはスピーディかつ丁寧に拭き上げるべし
洗車の最後の工程である、拭き上げを怠ってしまうとボディに残った水分によりシミになってしまう可能性があるので、念入りに拭き上げるようにしましょう。
近年は優秀な大判タオルやブロワーなどが登場し、洗車が楽になった反面細かい部分の拭き上げを怠ってしまう人が多い印象です。
水道水の拭き漏れは極めてボディに悪影響を与えるので絶対やめましょう。
洗車はまずは足回り、そしてボディは原則「上面→横面」の順序で行うべし
手洗い洗車する際、ついついボディーから洗いたくなりますが、まずは足回りと呼ばれるタイヤやフェンダーライナー、ホイールを洗いましょう。
足回りを洗った後は、いよいよボディです。手の届きやすいドアなどから洗いたくなる気持ちもわかりますが、原則はボンネットやルーフなどの上面のパーツから洗いましょう。
上面から洗う理由は、仮に運転席や助手席なのどボディを綺麗に洗っても、その後にボンネットやルーフを洗うと洗車後の汚れが流れてきて再度洗うことになってしまうからです。
上記3つを押さえていれば大きな失敗にはつながらないのでぜひ覚えてください。
コーティング車の洗車注意点
車にコーティングをしている場合、これからする場合は注意が必要です。
コーティングの種類により様々ではありますが、コーティングをした場合は完全に硬化するまでに相応に時間はかかるため、黄砂・花粉の時期を除き1週間は洗車を控えた方が良いでしょう。
さらに言えば当店でコーティングしたお客様には初回の洗車を早い時期に行う場合はなるべくシャンプーなどは使わず水洗いのみ(これでも完璧に汚れは落ちます)をお勧めしております。(コーティングの性能により変わってきますので施工店で確認されると良いでしょう。)
車の色・駐車環境に応じて週1~月1で洗う
コーティングをきれいに長持ちさせるためには洗車頻度が重要となります。駐車環境や車の色によって、汚れの付着具合は変わってくるため、洗車回数も異なります。
コーティング施工車は環境に応じ洗車してあげることが愛車を美しく保つ秘訣です。
車の塗装面に汚れやシミが付着したまま長期間放置してしまうと塗装面に汚れが固着したり、屋外保管では太陽光の熱でシミが焼きつくこともあります。
青空駐車のように汚れやすい車両は汚れたらマメに洗車がおすすめです。屋内駐車や庫内保管のように汚れが付着しづらい環境であれば月1回程度の洗車でも問題ありません。
駐車環境 | 洗車回数目安 |
屋外駐車で濃色車 | 週1回が理想 |
屋外駐車で淡色系 | 月2回が理想 |
屋内駐車で濃色車 | 月1回 |
屋内駐車で淡色系 | 月1回 |
屋外駐車は汚れが直接積もるので固着頻度も高く黒、紺、緑、赤といったソリッド濃色系はとても汚れが目立ちやすく固着しやすいのでこまめな洗車を心がけてください。
車の洗車頻度に関するまとめ
以上、本記事では「車の洗車頻度」について解説してまいりました。
重要なことを以下でまとめてますのでご参考にしてください。
・一般的な最適洗車頻度は2週間〜1ヶ月に1回程度
・しかし、実際の他社アンケート調査では3ヶ月に1度が最多である
・一番間違いない洗車すべきタイミングの見極めは「目で見て汚れを感じた時」
・ただし、すぐに洗車をした方が良い事例もあるので注意
・手洗いと洗車機の違い
・洗車頻度を減らし、汚れをつきにくくするには車コーティングがおすすめ
ポリッシュファクトリーでは、最新のコーティング情報や洗車情報を随時アップデートしお届けしております。
弊社では最新のセラミックコーティングや高性能のガラスコーティングの施工を行なっております。ぜひ施工事例などもご覧いただきコーティングを検討される場合はご参考にしてくださいませ。
良いカーライフをお送り頂くためその他の記事もご覧いただければ幸いです。