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夜の洗車をおすすめしない理由。メリット・デメリットを洗車のプロが解説

水流で汚れを流している画像

車が汚れてきたから洗車をしたいけれど、平日は夜遅くまで仕事だし、土日も日中は忙しく夜しか洗車する時間がないという方もいらっしゃいますよね。

そんな方々はなんとなく「夜に洗車してよいのかな」「夜の洗車のデメリットってなんだろう」とお悩みなのではないでしょうか。
デメリットが特になければ夜に洗車しようかなという方もいるかと思います。

汚れた車は洗車をしなければ水シミができたり、汚れが固着するリスクも高まります。

しかしながら、洗車を行う時間帯や洗車する環境、季節などによっては洗車で綺麗にするつもりが逆効果になってしまう場合があるので注意が必要です。

本記事では、夜間に洗車をしたいけど夜の洗車に漠然と不安を抱えている方向けに、「夜に洗車はやって良いのか」や「夜間洗車のメリット・デメリット」などを、1987年創業「車のコーティング専門店ポリッシュファクトリー」の及川が解説します。

また、合わせて知っておきたい一般的な「洗車の頻度」について以下のページで解説しておりますので参考にしてください。

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結論:夜の洗車はリスクが高く「おすすめはしない」

まず「夜の洗車は良いのか悪いのか」という問いに対する結論は、夜しか洗車できないという人を除き「リスクが高いためおすすめしない」ということになります。

「夜」と言っても夏の夜、冬の夜、暑い日の夜など様々な夜がありますので一概には言えませんが、メリットよりかはデメリットを考慮するとおすすめしないということです。

では屋外で洗車を行う場合に1日の中で洗車に適した。時間帯はいつなのか。気温や視界の確保の観点からでいうと、
・夏場であれば気温があがってくる前の朝方から昼前まで
・冬場であれば気温があがってくる昼間から15時くらいまで

で考えておきましょう。

夏場は時間帯を間違えるとあっという間に洗車中の水分が乾き、「ウォータースポットやイオンデポジット」になってしまう可能性がありますし、冬場は降雪地域にお住まいの方は洗車中の水分が凍結する可能性がございますので注意が必要です。

そうは言っても夜しか洗車ができないという方は、洗車屋さんに任せるか、水を使わない「水なし洗車」も手段の一つかもしれません。
水をそもそも使用しないことにより夏場に多く見られる「水シミ」リスクや、冬場の「凍結リスク」も回避できると思います。
ぜひ検討してみてください。

次に、夜の洗車のデメリットとメリットをみていきましょう。

夜の洗車のデメリット

コーティングの専門家が考える『夜の洗車』の最大のデメリット「洗い漏れや拭き漏れが起こりやすいが挙げられます。

まず前提条件としてここでう夜の洗車とは「屋外での夜の洗車」を指していますので、夜であっても「屋内の照明がある中での洗車」ではない点ご理解ください。

洗い残し・洗い漏れが起こりやすい

夜間の洗車は、余程明るいライトが近くにない限り日中の洗車に比べ視界が暗く、スポンジやマイクロファイバーで洗ったつもりでも洗い残しやすいというデメリットがあります。

せっかく頑張って洗車したのに次の日にみたら洗い残しがあったら残念な気持ちになりますよね。

また、洗車の専門家としての懸念点としてはピッチやタール、鉄粉やシミなどの「少し踏み込んだ洗車」が夜には向いていない点も挙げられます。そもそもボディ全体の状況(ウォータースポットや鉄粉など)をみながら洗車がしにくいというのは大きなデメリットでしょう。

どうしても夜間の洗車を行う場合は、リスクを回避するためケミカル(アルカリ性の洗剤やウォータースポットリムーバーなど)を使用した洗浄は避け、水洗いや中性のシャンプーを使用した洗車程度にするのが良いと思います。

拭き残し・拭き漏れが起こりやすい

夜の洗車で一番気をつけないといけないのが「拭き残し」です。

当然ながら夜は視界が悪くなりがちですので、自分では拭いたつもりが拭けていなかったや、一回拭いたけど水が垂れてきたことに気が付かなかったなど多々あるかと思います。万が一水道水で洗い流した後に水分の拭き残しがあった場合は、イオンデポジットなどが発生してしまう可能性があります。

なお、夜間の洗車であっても明るさを確保できるご自身のガレージ内での洗車等は上記問題はなくなります

イオンデポジットやウォータスポットが発生する原因は主に水道水が塗装面で乾いてしまうことにより生じます。水道水には、カルキ・ナトリウム・カルシウム・マグネシウムなどが多く含まれています。そのため水分が蒸発した際に水の成分が塗装面に残ってしまい白い水シミが発生してしまいます。
(参考サイト:水道水等の水質について - 鳴門市)

洗車をして綺麗にするはずが、頑固なシミを作ってしまう可能性が十分にあるということを是非覚えておいてください。
洗車を夜にやってしっかり拭かない・拭けない環境であれば車にとっては絶対にやらない方が良いです。

夜の洗車のメリット

夜に洗車を行うメリットはあまりないですが、強いていうのであれば以下の3点が挙げられます。詳しく見ていきましょう。

夏であれば熱中症予防や日焼けの防止になる

夜間に洗車を行うメリットとしては春や夏の暑い時期でも洗車による熱中症の心配を減らせる点があります。当然ながら夜であれば日中に比べ日差しも弱いので日焼けの可能性もかなり減ることになります。

洗車を自分で手洗いでやる場合、下記参考サイトで調査したところ成人男性が1時間洗車した場合の消費カロリーは187kcalとのことでした。意外に体力を消費するため夏場に炎天下でやるよりは夜の方が良いという考え方はあるかもしれません。
(参考サイト:消費カロリーチェック)

人目につきにくい

これが万人にとってメリットかは難しいところですが、誰の目を気にすることもなく自分のペースで洗車ができるのは良い点かもしれません

ミニバンやSUVが昨今人気になってきており、車がだいぶ大型化してきている中で脚立なども使用しながら白昼堂々と洗車するのは気が引けるという方もいるのではないでしょうか。洗車はやりたいけどご近所さんにあまり見られたくないという方は夜の洗車はメリットかもしれませんね。

洗車後の水滴が乾きにくい(シミになりにくい)

夜は日中に比べ気温が低くなることが多いほか直射日光も避けられるため、洗車で水をかけた後や流した後の水滴の乾きを遅らせることができるのがメリットの1つと言えるでしょう。

デメリットの部分で前述したように水は乾くと水シミやウォータースポットになってしまいます。

そもそも乾くのが遅くできれば、ゆっくりと丁寧に拭くことができますし、万が一拭き取りに時間がかかってしまったような場合でも水シミとならないで済むかもしれませんので、夜の洗車はその点良いと言えます。

上記3つがメリットと言える夜の洗車の特徴です。

夜に洗車をするなら自宅ではなくガソリンスタンド一択!

夜間に洗車を自分で行う手段としては自宅か近くのガソリンスタンドの大きく2つだと思います。

もしどうしても夜に洗車をするのであれば自宅に洗車もできるガレージがある場合などを除き、照明設備がある程度整った「ガソリンスタンド」を選ぶようにしましょう。

ガソリンスタンドで行うことにより、夜の洗車の最大のデメリットである洗い残しや拭き残しをある程度減らすことができます。

ただし、近年は24時間営業のガソリンスタンドであってもや夜間は洗車が利用できない場合も増えてきているので夜でも洗車ができるスタンドなのか事前に調べてから向かうようにしましょう。

【まとめ】

本記事では「夜の洗車」をテーマに解説しました。要点をまとめておきます。

まずはデメリット

洗い残し・洗い漏れが起こりやすい。
拭き残し・拭き漏れが起こりやすい

次にメリット

熱中症予防や日焼けの防止になる。
人目につきにくい
❸洗車後の水滴が乾きにくい(シミになりにくい)

メリット・デメリットどちらもあるように思えますが、結論としては、メリットとデメリットを天秤にかけた時にやはり夜間の洗車はデメリットが勝ってしまいます。どうしても夜間しか洗車を行う時間がないという方以外はなるべく夜の洗車は避けるようにしましょう。

どうしても夜に洗車を考えている方は前述したデメリットをよく復習した上で、「ガソリンスタンド」で洗車すると良いでしょう。

ポリッシュファクトリーでは、最新のコーティング情報や洗車情報を随時アップデートしお届けしております。良いカーライフをお送り頂くためその他の記事もご覧いただければ幸いです。

 

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及川勝一

車コーティング専門店『ポリッシュファクトリー』で、施工歴37年。

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