「綺麗な車を維持したいから、ガラスコーティングをしたけど、水垢や白いシミのようなものができてしまった。」
「そもそも車に付着した汚れが何なのか、どうすれば良いのか全くわからない。できることなら自分で除去したい。」
愛車の天敵である車のシミや水垢。美観を維持するために「ガラスコーティング」をしたけどそれでも、水垢や水シミができてしまうことは多々あります。
実際どんなに優秀なコーティングを施したとしても100%車の汚れを防ぐことは極めて難しいことは皆さんご理解頂いているかと思います。
そこでそもそもなぜ水垢やウォータースポットと呼ばれる水シミなどの汚れが付着してしまうのか、種類や対策も含めて徹底的に解説いたします。
本記事は、1987年創業、施工台数20,000台超という経験がございます東京の車コーティング専門店ポリッシュファクトリーの代表及川がこれまでの経験や知見を踏まえ、丁寧に説明させていただきたいと思います。
車のボディにできる水跡のような汚れは何?
車のボディにできる水汚れはどんな物があるのでしょうか。結論から申し上げますと、「水垢」と「ウォータースポット 」の2種類に大きく別れます。
それぞれの原因に触れつつ、「ウォータースポット」では「イオンデポジット」という言葉もセットで良く耳にされる方が多いかと思いますので違い等についても述べさせて頂ければと思います。
水垢
水垢は、油性の水垢と水性の水垢の2種類があります。
油性の水垢は、油分を含む水垢です。例えば、カーワックスや、ヒンジ周りに付着するグリスなどに含まれる油分が、降雨によって徐々に流れていき黒いスジ状の汚れとなってボディに残ったものです。
一方、水性の水垢は、ボディに付いた排気ガス等の大気中のチリや埃が、降雨によって流れ出る過程で発生します。
ウォータースポット
もう一つは「ウォータースポット」です。
日本国内では以下のような区別が一般的となっております。
イオンデポジット:降雨後や洗車後にボディ表面の水道水や雨などの水滴を放置したことで乾き、白く残る跡(いわゆる水シミ)
ウォータースポット:降雨後や洗車後にボディ表面の水滴がレンズのような役割をし、塗装が焼けてしまって陥没したシミになったもの
しかしながら実は、「イオンデポジット」はいわゆる和製英語であり、海外では使われておりません。一見格好いい用語ですが、、、使用している人はやめた方が良いかも??
海外では、「イオンデポジット」と呼ばれているシミも「ウォータースポット」に包含される為、両者の違いが何かということではなく、全て「ウォータースポット」という整理で良いでしょう。
「ウォータースポット」ができた場合は「研磨」が必要!
それでは、水垢やウォータースポットができてしまった場合の、対処方法について次の章で整理していきましょう。
「水垢」の落とし方
水垢にも種類があることは前述しておりますが、水垢を落とす際も、ケースバイケースで適した選択が必要になります。ボディに付着した水垢の落とし方を具体的に見ていきましょう。
軽度な水垢:カーシャンプーでOK
水垢には水性のものと油性のものがあると述べましたが、どちらの場合でも付着したばかりの軽度な水垢はカーシャンプーで落とせます。
カーシャンプーは一般的に中性が使用されていることから、付いたばかりであれば水性・油性問わず簡単に落とすことができるでしょう。
カーシャンプーで洗車する際はホース等でボディに水を十分にかけた後に柔らかいスポンジを使用して落としていきましょう。
また、水垢を落としたあとは水で十分にシャンプー成分を流し、マイクロファイバー等で良く拭き取りをしましょう。
水垢をシャンプーで落とす場合は白淡色系、濃色車系の大きく2つに別れますので自分の愛車にボディ色に適合した水垢取りシャンプーを選択すると良いです。
重度な水垢:専用クリーナーが必要
軽度な水垢はカーシャンプーで落とせますが、固着してしまった水垢はどうすれば良いでしょうか。
答えは、自分で落としたい場合は専用の水垢クリーナーを使用することをお勧めします。
カーシャンプーでは落とせない頑固な水垢も専用のクリーナーで落とすことができるでしょう。
ただし、水垢クリーナーには、研磨剤が含まれているコンパウンドタイプや研磨剤は含まれないもののコーティングも溶解してしまうものもあるので良くご自身の意向に沿ったものをお選びください。
「ウォータースポット」 の落とし方
ウォータースポットはいわゆる「陥没シミ」ですのでそう簡単には落とせません。
肉眼でも塗装面が陥没しているのが見えますのでクリーナーや溶剤を使用して落とすのではなく、「研磨」が必要となるでしょう。
専門店であれば溶剤で落ちる水シミなのか、磨かなければ取れない陥没シミかが分かりますのでご自身でやるのが不安な方は専門店にコーティングを依頼されるのが良いでしょう。
(ご参考)「イオンデポジット」の落とし方
「イオンデポジット」はいわゆる和製英語であり、基本的には「ウォータースポット 」に包含されますが、あえて「ウォータースポット」と区別して「イオンデポジット」の落とし方を説明するのであれば、「イオンデポジット」は陥没していない水シミですので、専用の除去剤を使用することになります。
早めに取り除かないと陥没シミになる可能性が高まりますので早期の除去が重要となります。
一方で、イオンデポジットの除去剤は沢山売られておりますが、使用する品や使用方法によっては塗装や、コーティング膜を痛めてしまったということにもなりかねないのでご留意のうえご使用頂ければと思います。
もちろんコーティング専門店ではこのようなシミの除去もプロ仕様のものを使用して丁寧かつ正確に除去していきますのでご興味のある方は専門店での施工もご検討ください。
「水垢」や「ウォータースポット」を作らない為の行動 5選
原因や落とし方について触れてきましたが、水垢やイオンデポジット、ウォータースポットは付着させないことが一番です。
そこでこれらの汚れを予防するための今日からできる行動を5つ厳選してお伝えします。
定期的に洗車をする
非常に当たり前のことですが、この記事をお読みになっている方にとってこれを実践することが一番難しいことかもしれません。。。
また、雨の日にドライブや旅行等をした場合は、できるだけ早めに洗車をしましょう。
定期的に洗車をすることがシミを付着させない最大の近道です。
正しい洗車方法についてはこちらを御覧ください。
気温が高く、晴れた日の洗車NG!
暖かく晴れた日には洗車もしたくなりますよね。
しかし、そういう日こそ実は、洗車は絶対NGです。
理由としては、ボディを洗っている最中に乾いてしまうことにより、イオンデポジットやウォータースポットなどのシミができやすい環境になってしまうからです。
そのため、洗車するのは
・気温が低い朝か夕方
・曇りの日
が良いでしょう。
ボディカバーをつける
ボディカバーをつけることで、日差しによる熱や酸性雨によるダメージも軽減することが可能となります。
ただし、ボディカバーとボディが擦れることで生じる摩擦傷がついてしまうリスクがありますので注意が必要です。
いくら塗装に優しい生地を使ったカバーを使用しても微細な傷はつく可能性があるのでこちらに関しては慎重に検討するのをお勧めします。
しっかりと拭きあげる
見落としガチなのが洗車時の「拭きあげ」です。
洗車の最後の工程である、「拭きあげ」怠ってしまうとボディに残った水分によりシミになってしまう可能性が高まりますので、念入りに拭きあげることを心がけましょう。
ガラスコーティングを施工する
最後は愛車に「コーティング」を施すことです。
コーティングをすることで、水垢やシミを付着しにくくすることが可能になります。
ただし、コーティングさえすれば何もしなくても大丈夫ということではなく、やはり定期的な洗車やメンテナンスは必要になります。
ここで強くご理解頂きたいのは、せっかく「コーティング」をしてもシミを落とす際の除去剤でシミだけでなくコーティング膜も溶かしてしまう物が多数存在するということです。
シミを落とすことに専念しすぎてコーティングまで剥いでしまったということでは元も子もありません。
ですのでコーティングを施工される際は酸性のクリーナーやシミ除去剤に強いコーティングを実施されているコーティング専門店を選ばれることをお勧めします。
まとめ
以上、水汚れの代表格である、「水垢」と「ウォータースポット 」の2種類に焦点をあて
原因や落とし方、対策等をご説明させていただきました。
特に陥没してしまったシミ「=ウォータースポット」はクリーナーや除去剤を使用してもなかなか取ることができないことがご理解いただけたと思います。
まずはシミが付かないよう日々のお手入れを頑張って頂きたいですが、なかなかお忙しい中での頻繁なお手入れは難しいこともあるでしょう。
専門店では様々なシミの落とし方も日々格闘して経験を積んでおります。万が一シミがついてしまった際にご自身で落とすのは怖い、不安、なるべく付かないようにしたいという方はぜひ専門店にてコーティングをご検討頂ければと思います。