新車にガラスコーティングを施工したんだけど、コーティング車も洗車は必要なのかな?
コーティング車は水洗いで良いって聞いたけど本当なんだろうか?
せっかく車にコーティングをしたからには、きれいな状態を維持したいですよね。
コーティングをしたからといって、全く洗車をしなくてよいかというと誤りで、定期的なメンテナンスが必要になります。
全く洗車をしなかったり、誤った洗車方法をしてしまうと、せっかくお金をかけて施工したコーティングも皮膜が痛み、台無しになってしまうこともあります。
そこで本記事では、塗装はもちろん、コーティング被膜が傷まないようにコーティング車の正しい洗車方法や最適な洗車の頻度について解説いたします。
創業1990年の「東京の車コーティング専門店ポリッシュファクトリー」を営む及川が說明いたします。
新車をどこでコーティングするか迷われている方はこちらを御覧ください。
コーティング車も洗車は必要か?
車をコーティングしたら洗車は不要?と思われる方も中にはいるかもしれません。
もちろんコーティングをすると、コーティングをしていない車と比較すれば圧倒的に洗車頻度は減らすことができます。
しかし、「コーティングを施工した車は洗車は不要か?」と聞かれれば、結論は「コーティング車も少なからず洗車は必要」というお答えになります。
コーティングは紫外線や花粉、黄砂、鉄粉などによるダメージから塗装を守り、車の美観を維持します。
しかし塗装面で汚れが固着した状態が継続すれば、強固なコーティングであっても限界はあります。
コーティングを長持ちさせるうえでもコーティングをした車も洗車は定期的に行いましょう。
コーティングした車の洗車は水洗いだけでもOK?
「コーティング車は水洗いだけで良い」と聞いたことはありませんか。
結論から言えば、コーティングした車の洗車は、基本的に『水洗いのみ』で問題ございません。ガラスコーティング、セラミックコーティングともに施工することによってボディを保護するコーティング被膜が形成されるため、コーティングをしていない車に比べ、汚れが落ちやすくなります。
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ただし、通常の水洗い洗車だけで汚れが取れなかったときには、やはり洗剤が必要になります。具体的には、シミが付着して取れなかったりするケースになります。
では、洗剤の種類で気をつけることはないでしょうか。
コーティング被膜が耐酸性でしたら、被膜も傷めないため基本的には弱酸性のシャンプーがおすすめです(超車好きで少しでも汚れたら洗車をするという方は中性シャンプーで大丈夫です)
中性をおすすめされるケースもあるかと思いますが、中性でとれない場合もあるので、二度手間を防止するためにも弱酸性でやってしまったほうが手っ取り早いと思います(専門店ではなくライターさんが書いているような記事では中性シャンプーをおすすめしてると思います。。)
ただし、コーティング剤が酸性に対する耐性がない場合には、被膜が痛み、最悪の場合ですと被膜が剥がれてしまうこともありますので注意しましょう。
また、コーティング被膜に悪影響を起こす可能性もあるため、撥水剤や研磨剤、ワックス入りのシャンプーも選ばないようにしたほうがよいです。
ガラスコーティング車に最適な洗車方法
コーティングを施工した車に最適な洗車方法について説明していきます。
コーティングを行った車は、やはり機械洗車ではなく『手洗い洗車』がおすすめです。
コーティングした車は手洗い洗車が良い!
よくお客様から「コーティングした車は洗車機ではなく手洗い洗車がやっぱり良いの?」と聞かれますが、色々な観点から『手洗い洗車』をすることをおすすめします。
ガラスコーティングやセラミックコーティングを施工した車も一切傷がつかないかといわれるとそんなことはありません。
きちんと正しい方法で洗車を行う場合、やはり傷がつきにくい洗車方法は「手洗い」です。
また、専門店の立場でいえば、洗車機での洗車では撥水状況やシミの有無、細かい汚れがきちんと取れているかなどの確認が難しいです。
やはり大切な愛車であれば「良いコーティングを施工(コーティング屋さん選びが一番難しい?)し、洗車回数は極力減らした上で、手洗い洗車をすること」がベストな選択といえるでしょう。
コーティングした車に洗車機OK!?
最近の洗車機は昔に比べると良くはなっていますが、それでもブラシが高速に動くことによる摩擦や、ブラシに残っていた砂などが塗装に悪さをして、小キズがついてしまうリスクがあります。
そのため、基本的には洗車機は使用せず、手洗い洗車がおすすめです。
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ただし、手洗い洗車だと全く洗車する機会がない!という人であれば、やらないよりは何かしらの方法で洗車したほうがマシなので、
洗車機の洗車をしてもよいと思います。
その際に注意が必要なのは洗車機の布の交換頻度です。耐用年数ギリギリまで交換しないところもあれば、汚れてきたら定期的に交換されるところもあります。
そのため、気になるようでしたら、どういうタイミングで洗車機の布を交換されているか、ガソリンスタンドの方に聞いてみてもよいでしょう。
コーティング車の正しい洗車頻度
洗車に関して、みなさまがお悩みになるTOP3に入るのが「洗車頻度」ではないでしょうか。
コーティング車には定期的な洗車が必要となりますが、どの程度が適正なのでしょうか。
また、コーティングをした後の初回の洗車はいつ行って良いのでしょうか。
これらについて解説していきます。
コーティング施工後は洗車は我慢?どうしてもという時は「水洗い洗車」がおすすめ
一般的にコーティングを施工すると、完全に硬化するまでは相応に時間がかかります。
完全硬化までに洗車すると、性能や耐久性が低下する可能性があります。
コーティングの種類により様々ですが、1ヶ月間はシャンプー洗車は避けた方が良いでしょう。
当店のお客様へのアドバイスとしては屋内環境の方は1ヶ月と言わずなるべく初回の洗車(水洗いを含む)を我慢すること。青空駐車の方も少なくとも1ヶ月はシャンプー洗車は避けつつ、やるとしても水洗い洗車にすること。
当店では自社の実車にてコーティング施工後、1ヶ月以上放置し耐性・効果をみる等のテストを日々しております。
良いコーティングでなければ毎週のように洗車する地獄の日々になるのでまずは良質なコーティングを行うことをお勧めします(コーティングを否定する洗車系 youtuberの方もいますが、コーティングの本質を理解していない?と疑ってしまいます、、、、。)
コーティング施工車の最適な洗車頻度とは
よく見かける「コーティングをした車の洗車頻度」に関する記事の内容は以下です。
・青空駐車で濃色車の洗車頻度:週1回
・屋内駐車で淡色車の洗車頻度:月1回
上記内容を否定はしませんが、青空駐車で濃色車のオーナーの方が「週1回」の洗車を現実的にできるでしょうか。正直無理だと思います。
そして当社は、当社でコーティングを施工いただいた方に対して「週1回」洗車をしてくださいとは絶対に言いません。もはや「週1回洗車」を強制することは「自社のコーティングを否定すること」と同義だと考えるからです。
もちろん、とんでもない花粉の時期や黄砂が大量の時期、虫が大量にへばりついている時に放置してくださいともいってません。。。
ただ、やはり昭和時代の洗車文化が日常でなくなった現在において「週一回」の洗車はハードルが高すぎると思っています。
どんな環境、どんな色であれ、最低限1ヶ月程度洗車しなくてもどうにかなるコーティングでなければコーティングを施工していただく意味はないかなと思っています。
何が言いたいかと申しますと、「洗車の頻度」を語る上で、その大前提として良いコーティングをしているかということが大切なのです。
コーティング車の洗車で必要な道具
必要最低限は、コーティング施工してない車でも洗車に使う道具と同じなります。
バケツ
スポンジ、もしくはウォッシュミット
マイクロファイバークロス
中性シャンプーもしくは弱酸性シャンプー
脚立
ホース
シャワーノズル
コーティング車の正しい洗車の流れ
手順としては、下記のとおりです。
①足回りを洗う
水をバケツ内に入れて、そこに足回りは中性もしくは弱アルカリ性のシャンプーを混ぜて、バケツ内で泡立たせます。
足回りは、油汚れが多いため、弱アルカリ性のシャンプーがおすすめです。
スポンジにシャンプーをつけて、最初に足回りであるホイールから洗っていきます。
なぜ足回りから洗うかでいうと、ボディに水をかけてホイールを洗ってしまうと、ホイールを洗っている最中にボディの水が乾き、イオンデポジットの原因になってしまうためです。
②カーボディに付着した埃や泥などの汚れを流す
車全体を水で流して、表面の目に見える汚れを落とす作業になります。
ホース、もしくはお持ちの場合はケルヒャーなどの高圧洗浄機を使用して、水圧で汚れを落としていきます。
水圧で落とすため、砂が塗装面に傷つけるのを軽減しつつ、汚れを落としていくことが可能です。
③スポンジもしくはウォッシュミットでボディを洗う
水圧でボディの汚れを落とし終えたら、水で湿らせたスポンジやウォッシュミットで汚れを落として行きます。
シャンプーを使う場合、スポンジにシャンプーをつけて、ボディを洗っていきます。この際、シャンプーの泡でボディを洗っていくのが理想なので、泡をスポンジにたくさんつけて洗っていきましょう。
物理的な手の力で汚れを取るというよりも、シャンプーの界面活性剤が汚れに働きかけて落ちていくイメージに近いです。やさしく洗っていきましょう。
④シャンプーを洗い流す
シャンプーが残ってしまうと、水垢の原因にもなりますので隅々に入り込んだシャンプー成分を念入りに洗い流しましょう。
⑤拭き上げ
最後に水分の拭き上げ作業になります。実はこの部分は洗車の中でも重要な作業になります。
怠ってしまうと、水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが白く残り、シミの原因になってしまいます。
そのため、しっかりと拭き上げるようにしましょう。
フロントバンパーのグリル部分や、パネルの隙間などは特に水滴が残る部分ですので、可能であればブロワーなどを使用して飛ばしつつ拭き上げるとよいと思います。ブロアー使用の動画はこちら
コーティング車の洗車における注意点
コーティング車の洗車における注意点について説明します。
気温が高く、晴れた日の洗車は控える
夏場など気温が高く、晴れた日に洗車は控えたほうがよいです。
ボディを洗っている最中に、拭き上げ前に乾いてしまい、イオンデポジットやウォータースポットなどのシミができてしまいます。
そのため、
- 気温が低い朝か夕方
- 曇りの日
に洗車するのがよいでしょう。
しっかりと拭き上げる
洗車の最後の工程である、拭き上げを怠ってしまうとボディに残った水分によりシミになってしまう可能性があるので、念入りに拭き上げるようにしましょう。
近年は優秀な大判タオルやブロワーなどが登場し、洗車が楽になった反面細かい部分の拭き上げを怠ってしまう人が多い印象です。
水道水の拭き漏れは極めてボディに悪影響を与えるので絶対やめましょう。
イレギュラーな汚れ別対処方法
コーティング車の基本的な洗車方法について說明してきましたが、イレギュラーな汚れがついてしまった場合、
どのような対処方法があるのか說明していきたいと思います。
花粉や黄砂
年々花粉や黄砂の影響がひどくなる2月〜5月頃、花粉の季節に何もせず放っておくと、気付くとシミになっている!というケースがよくあると思います。
シミがそもそもつかないようにするためのベストな対策は、花粉の季節はいつも以上に洗車をすることですがなかなか難しく、シミになったあとの対処が多くなってしまうかと思います。
そこで対処方法としては、80度くらいの熱いお湯をかける、という方法です。お湯をかけると、花粉ジミは自然に消えることがあります。
具体的な方法はこちらを御覧ください。
虫の糞や死骸
虫の糞や死骸は放置してしまうと、虫のタンパク質が酸化して固着してしまいます。
ただし、市販で虫取りクリーナーがあるので、そちらを使えばコーティング被膜に悪させず、容易に取ることが可能です。
まとめ
以上、コーティングした車の正しい洗車方法や最適な洗車頻度について解説してきました。
コーティングしているからといって洗車をしなくてよい、というわけではありませんが、洗車する際は、場合によっては水洗いだけでOKで汚れを落とす時間を短縮することができ、美観を保てるようになります。
洗車の流れは基本的にはコーティングしていない車とおなじですが、コーティング剤によっては使用できないケミカルもあったりするので、判断に迷うものがあれば、都度施工店に確認されることをおすすめします。
簡単な洗車を定期的に行っていただくことで、ずっときれいな愛車を維持できたら嬉しいですね。