はじめに
ガラスコーティングは車のボディを保護し、美しい光沢を長期間保つための優れた方法です。一方、ワックスは従来から使用されている車の表面保護方法であり、ガラスコーティングとは異なるメリットを持っています。
ガラスコーティング後のワックス使用についてご説明する前に「ガラスコーティングやワックスなどのコーティングの種類」を知っておきたい方は以下もご参考ください。
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この記事では、ガラスコーティング後にワックスを使用することが適切かどうかについて、専門家の視点から詳しく解説します。愛車にガラスコーティングを施工された方やこれから施工を検討している方にとって、有益な情報を提供します。
ガラスコーティングは、その名の通り、車のボディにガラスのような薄い膜を形成することで、汚れや傷から車を守るものです。耐久性に優れ、長期間にわたって効果を発揮するため、多くのカーオーナーに選ばれています。一方、ワックスは車の表面に塗布することで、一時的な光沢と保護を提供します。ワックスは比較的手軽に使用でき、価格も手頃なため、依然として人気があります。
しかし、ガラスコーティングとワックスを併用することに疑問を感じる方も多いでしょう。ガラスコーティングの上にワックスをかけることで、どのような効果があるのか、またそのメリットとデメリットは何かを理解することは、カーオーナーにとって重要です。これから、ガラスコーティング後にワックスを使用する際のメリット、デメリット、正しいケア方法について詳しく見ていきましょう。
ガラスコーティング後にワックスを使うメリット
保護効果の強化
ガラスコーティングの上にワックスを重ねることで、二重の保護層が形成されます。これは、外部の環境要因から車を守るために非常に効果的です。具体的には、以下のような効果が期待できます。本記事では油性ワックス等の事をワックスというジャンルで扱っておりません。コーティング施工後の上に塗るものは基本的にTOPコーティングとして、ガラスコーティングを守るための簡易コーティングとしての扱いとなっています。一般的にはスプレーシーラントという名称が多く認知されているかと思います。
- 紫外線保護: ガラスコーティングは紫外線を反射し、車の塗装を守りますが、ワックスを併用することでさらに強力な保護が可能です。これにより、塗装の色あせを防ぐことができます。
- 酸性雨からの保護: ガラスコーティングは酸性雨に対する耐性を持っていますが、ワックスを併用することでさらに効果が高まります。ワックスは酸性雨を弾くため、車の塗装を長期間にわたり美しく保ちます。
- 鳥の糞や樹液の防止: ワックスをかけることで、これらの汚れがガラスコーティングの上に直接付着するのを防ぎます。ワックスがクッションの役割を果たし、汚れが簡単に除去できるようになります。
光沢の向上
ワックスをかけることで、さらに深い光沢とツヤを実現できます。ガラスコーティング自体も光沢を出しますが、ワックスを併用することでその効果がさらに増します。具体的には、以下のような効果が得られます。
- 輝きの増加: ワックスをかけることで、車の表面がより滑らかになり、光が均一に反射します。これにより、車全体が美しく輝きます。
- ツヤの持続: ガラスコーティングは長期間効果を発揮しますが、ワックスを定期的にかけることで、そのツヤをさらに持続させることができます。特にイベントや特別な場面で車を見栄え良く保ちたい場合に効果的です。
- 手触りの向上: ワックスをかけることで、車の表面が滑らかになり、触った時の手触りが良くなります。これにより、洗車後の満足感が高まります。
このように、ガラスコーティング後にワックスを使用することで、保護効果と光沢の向上が期待できます。しかし、その一方でデメリットも存在します。次に、ガラスコーティング後にワックスを使うデメリットについて詳しく見ていきましょう。
ガラスコーティング後にワックスを使うデメリット
メンテナンスの手間
ガラスコーティングの上にワックスを重ねることで、保護効果が高まる一方で、メンテナンスの手間も増えます。具体的には以下の点がデメリットとして挙げられます。
- 定期的な塗り直しの必要性: ワックスは時間が経つと効果が薄れるため、定期的に塗り直す必要があります。ガラスコーティングは長期間効果を発揮しますが、ワックスは3~6ヶ月ごとに再塗布が必要です。
- 塗り直しの手間と時間: ワックスの塗り直しには時間と手間がかかります。特に広い車体の場合、すべての面を均一に塗るのは大変です。仕事や家庭の忙しい生活の中で、メンテナンスの時間を確保するのは難しいかもしれません。
- 洗車の頻度の増加: ワックスをかける前には、車をしっかりと洗車する必要があります。これにより、洗車の頻度も増えることになります。頻繁な洗車は手間がかかるだけでなく、水道代などのコストも増える可能性があります。
不適切なワックスの使用
ガラスコーティング車に使用するワックスの種類を誤ると、逆効果になる場合があります。不適切なワックスを使用することで、以下のデメリットが発生する可能性があります。
- コーティングの効果低下: コーティングと相性が悪いワックスを使用すると、ガラスコーティングの効果が薄れる可能性があります。特にシリコン系のワックスはガラスコーティングと相性が悪いことが多いため、注意が必要です。
- 汚れの付着: 不適切なワックスを使用すると、逆に汚れが付きやすくなることがあります。ワックスが汚れを引き寄せ、車の表面がすぐに汚れてしまうことがあります。
- ワックスの除去: ガラスコーティングの上に不適切なワックスを使用すると、除去が難しくなることがあります。専用のクリーナーを使用しても完全に除去できない場合があり、コーティングを傷めるリスクがあります。
これらのデメリットを避けるためには、正しいワックスの選び方と使用方法を知ることが重要です。次に、専門家が教える正しいケア方法について詳しく解説します。
専門家が教える正しいケア方法
ワックスの選び方
ガラスコーティング車に適したワックスを選ぶことは、車の美しさと保護効果を最大限に引き出すために非常に重要です。以下のポイントを参考にしてください。
- ガラスコーティング専用のワックスを選ぶ: 市販のワックスには多くの種類がありますが、ガラスコーティング車に使用する場合は、必ずガラスコーティング専用のワックスを選びましょう。これにより、コーティングとワックスの相性が良くなり、最大の効果を得ることができます。
- 化学成分の少ないワックスを使用する: ガラスコーティング車には、化学成分が少なく、優しい成分で作られたワックスが適しています。シリコンや石油系溶剤を含むワックスは避け、天然成分を使用したものを選びましょう。
- メーカーの推奨品を使用する: ガラスコーティングを施工したメーカーが推奨するワックスを使用するのが最も安全です。メーカーの推奨品は、コーティングとの相性が保証されているため、安心して使用できます。
ワックスの適用方法
正しいワックスの適用方法を知ることで、効果を最大限に引き出すことができます。以下の手順に従って作業を行いましょう。
- 洗車後、車が完全に乾いた状態でワックスをかける: 洗車後に車が完全に乾いていることを確認してからワックスをかけます。水滴が残っていると、ワックスが均一に塗布できず、ムラができる原因になります。
- 柔らかい布やスポンジを使用し、優しく塗り広げる: ワックスを塗る際には、柔らかい布やスポンジを使用します。力を入れずに、優しく均一に塗り広げることが大切です。強く擦ると、コーティングや塗装に傷をつける可能性があります。
- 一度に広い範囲を塗らず、少しずつ丁寧に作業する: 一度に広い範囲を塗ろうとせず、少しずつ丁寧に作業します。小さなエリアごとに作業することで、ムラなく均一にワックスを塗ることができます。
ワックスの頻度
ガラスコーティング車にワックスをかける頻度は、コーティングの種類や使用環境によって異なりますが、一般的には3~6ヶ月に一度が推奨されます。以下の点を考慮して頻度を調整しましょう。
- 使用環境: 車が頻繁に屋外に停車している場合や、過酷な環境にさらされることが多い場合は、より頻繁にワックスをかけることが推奨されます。逆に、車庫に保管されている場合や、あまり使用されない場合は、ワックスの頻度を減らすことができます。
- コーティングの種類: コーティングの種類によっても、ワックスをかける頻度が異なります。一般的に、耐久性の高いガラスコーティングはワックスの頻度を減らすことができますが、定期的なメンテナンスを行うことで、より長持ちさせることができます。
- 車の使用状況: 車の使用頻度や走行距離に応じて、ワックスをかける頻度を調整します。長距離を走行する車や、頻繁に使用される車は、より頻繁にワックスをかけることが推奨されます。
よくある質問
ガラスコーティング後、どのくらい時間を置いてからワックスをかけるべきですか?
ガラスコーティングが完全に硬化するまで、最低2週間は置くことが推奨されます。ガラスコーティングは施工後すぐに硬化が始まりますが、完全に硬化するには時間がかかります。この期間中にワックスをかけると、コーティングの効果が損なわれる可能性があります。したがって、施工後は少なくとも2週間はワックスをかけずに、車を使用することをおすすめします。
ワックスを使わずにガラスコーティングだけで十分ですか?
ガラスコーティングだけでも十分な保護効果がありますが、ワックスを併用することでさらに保護効果が高まります。ガラスコーティングは耐久性に優れており、長期間にわたって車を保護します。しかし、ワックスを併用することで、紫外線や酸性雨、鳥の糞などの外部要因からの保護が強化されます。また、ワックスをかけることで、車の表面がより滑らかになり、光沢や手触り感が増すというメリットもあります。
どのワックスがガラスコーティング車に最適ですか?
ガラスコーティング車には、ガラスコーティング専用のワックスが最適です。具体的には、シュアラスター、SONAX、などのブランドが提供する専用ワックスが推奨されます。これらのワックスは、ガラスコーティングとの相性が良く、最大の効果を発揮するように設計されています。また、化学成分が少なく、優しい成分で作られているため、コーティングや塗装にダメージを与えることがありません。
ガラスコーティング車に適したワックスの選び方は?
ガラスコーティング車に適したワックスを選ぶ際には、ガラスコーティング専用の製品を選ぶことが重要です。また、化学成分が少ない、天然成分を使用したワックスを選ぶことで、コーティングや塗装にダメージを与えずに済みます。基本的にはガラスコーティング液剤メーカーが推奨するものやガラスコーティングを施工したお店が推奨するメンテナンス剤が安心できます。
ワックスをかける際の注意点は?
ワックスをかける際には、以下の点に注意しましょう:
- 車が完全に乾いた状態でワックスをかける
- 柔らかい布やスポンジを使用し、優しく塗り広げる
- 一度に広い範囲を塗らず、少しずつ丁寧に作業する これにより、ムラなく均一にワックスを塗ることができます。
ガラスコーティング車にワックスをかける頻度は?
ガラスコーティング車にワックスをかける頻度は、一般的には3~6ヶ月に一度が推奨されます。使用環境やコーティングの種類、車の使用状況に応じて、頻度を調整してください。過酷な環境や頻繁に使用する場合は、より頻繁にワックスをかけることが推奨されます。
「車のワックスがけの頻度」についてより深く知りたい方は以下もご参考ください。
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ガラスコーティング後にワックスを使うべき理由は?
ガラスコーティング後にワックスを使用することで、保護効果と光沢が向上します。ワックスをかけることで、紫外線や酸性雨、鳥の糞などの外部要因からの保護が強化されます。また、ワックスをかけることで、車の表面がより滑らかになり、光沢が増すため、見た目の美しさも向上します。
まとめ
ガラスコーティング後にワックスを使うことには、メリットとデメリットの両方があります。
正しい知識を持ち、適切な方法でワックスを使用することで、愛車の美しさと保護効果を最大限に引き出すことができます。ワックスを選ぶ際には、ガラスコーティング専用の製品を選び、適切な方法で塗布することが重要です。また、定期的なメンテナンスを行い、車の状態を常にチェックすることで、愛車を長く美しく保つことができます。
ガラスコーティングとワックスの併用についての情報を参考にし、愛車のケアをより効果的に行いましょう。これにより、車の美しさと価値を保ち続けることができます。
筆者が一番推奨するメンテナンスは、施工している会社が推奨するもの、施工したガラスコーティング液剤メーカーが推奨するものがおすすめとなります。施工する際には外的環境に注意して行ってください。炎天下の施工や風の強い日などは絶対に行わないでください。