ガラスコーティングは車を綺麗に保つために非常に有効な手段であり、コーティングの中でも人気の高い種類の一つです。
一方、ガラスコーティングを施工した車の洗車方法については多くの疑問や不安が残ることも少なくありません。
中でも、「高圧洗浄機」を使った洗車について興味がある方は多いのではないでしょうか。
高圧洗浄機は見るからにパワーが強く、youtubeなどでもプロの方が使っていて、頑固な汚れも一瞬でおとしているイメージがあると思います。
ただ勢いが強すぎるあまり、誤った使い方をしてしまったら車がへこんでしまったりパーツが取れてしまったりしないか不安になります。
本記事では、1987年創業、カーコーティング専業一筋30余年、新車中古車の施工台数は20,000台超という経験の東京の車コーティング専門店を営む現役施工者である及川が、これまでの経験を踏まえ、「高圧洗浄機」の使い方、洗車時の注意点などを解説させていただきます。
まずは「ガラスコーティング施工後の正しい洗車方法」を知りたい方は以下もご参考ください。
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高圧洗浄機を使って洗車したらガラスコーティングは「剥がれる?」
高圧洗浄機を使用したことがない方はまずこの疑問を思い浮かべるのではないでしょうか。
あれだけ勢いが強いし、「ガラスコーティング」に対する正しい知識がない方は「剥がれてしまう」と思ってしまっても仕方ないかと思います。
ですが、結論からいうと、正しい使い方をしていればまず塗装やコーティングが剥がれることは基本的にありません。
ガラスコーティングはきちんとプロが施工すれば塗装面に密着しますので水の勢いだけで剥がれてしまうなんてことはあまり考えられません。
ただ注意したいのは旧車などの塗装自体が劣化しているお車です。
弊社でも「高圧洗浄機」は使用しておりますが、ケースバイケースで使わない場合もございます。特に旧車は塗装が剥がれるリスクが高く基本的に使いません。
高圧洗浄機自体はコイン洗車場などで業務用のものが使われていますし、近年はケルヒャーをはじめとする家庭用の高圧洗浄機もたくさん種類がございます。
高圧洗浄機の基本の使い方
高圧洗浄機にはいろいろなタイプがありますが、弊社ではケルヒャーを使用しています。
高圧洗浄機を使用する際の基本的な手順は以下の通りです。
準備
高圧洗浄機の各部品を取り付け、水源に接続します。適切なノズルを選択し、装着します。
洗浄
①まずノズルの角度が可変できるものであればノズルの噴射角度をあまり広くせず、フェンダーライナーの汚れを落としましょう
②次にホイールやタイヤを高圧洗浄機でしっかり流しその後シャンプー等で洗浄します
③足回りが終わったら、ボディの上面(ボンネット、ルーフ)→横面の順に表面の汚れを落としていきましょう
④ボディ全体の汚れを水の勢いで落としたら、カーシャンプーをしていきます(フォーム洗車もOK)
すすぎ
フォームガンや手洗いしたあと、ボディについたカーシャンプーをしっかり高圧洗浄機ですすいでいきます
乾燥
しっかりとすすいだら拭き取りようの大判タオルでざっくりとボディの水分を吸い、その後マイクロファイバークロスでしっかり拭き取り乾燥させましょう。
水滴が残ると水シミやウォータースポットができる原因になります。
ガラスコーティングと高圧洗浄機の相性は抜群に良い!
冒頭に申し上げたとおり、高圧洗浄機で洗車をしてもよほどのことがなければ塗装やコーティングが剥がれる心配はないとご説明しましたが、むしろガラスコーティングと高圧洗浄機は相性抜群といえます。
コーティングといっても、ワックス、ポリマー、ガラス系、ガラス、セラミックなどコーティングには種類がたくさんありますが、現在は「ガラスコーティング」と「セラミックコーティング」が効果が高いコーティング手段であり、耐久性もその他のコーティングに比べて長持ちします。
ガラスコーティングといっても世の中にはたくさんの種類のガラスコーティングがありますので一概には言えませんが、ポリッシュファクトリーで提供する「ガラスコーティング」「セラミックコーティング」は基本的には施工後の洗車はあまり汚れていなければ水洗いでもOKです。むしろそれほど汚れていない場合は、シャンプー洗いは不要です。
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コーティングを行い、その後定期的な洗車を高圧洗浄機を使用すれば、強い水圧で洗車ができるため、シャンプーを使わなくても軽微な汚れであれば簡単に除去することができます。時間の短縮にもつながります!
高圧洗浄機を使った洗車時に注意すべきことはこれだ!
うまく使えば非常に便利な「高圧洗浄機」ですが、もちろん注意して欲しい点もございます。
ぜひ以下の点を押さえていただき、洗車マスターになってくださいませ♡
高圧洗浄機の近づけすぎはNG
当たり前ですが、高圧洗浄機の使用時に一番注意して欲しいのが「距離」です。
ケルヒャーの取扱説明書にも「洗浄対象物に適した距離で洗浄を行うこと」と記載があります。
前述した通り、中古車や旧車などはぱっと見綺麗に見えても特定の塗装部位やパーツが傷んでいることがあります。ですので基本的にリスクを感じたら高圧洗浄機は使用しないというのがマイルールではありますが、ご覧の皆様もぜひ危ないかもと少しでも思ったら使用を中止することも大切です。
高圧洗浄機の水圧は思っている以上に強いです。
色々なサイトで目安としては、「30cm程度離すようにする」といった目安も記載されていますが、厳密に言えば高圧洗浄機のスペック、ノズルの噴射角、塗装の状態等で変わってきますので注意深く行いましょう。
高圧洗浄機だけでは落ちない汚れもある
高圧洗浄機は今までのシャワーノズルとは異なり、水圧が高いため水の勢いだけで簡単な汚れはぱっと見はほとんど落ちてしまいます。
ただし、あくまでも「完璧」ではない点を認識することが大切です。
高圧洗浄機を使うことで予洗いの質があがり、傷の防止にもつながりますし、洗車時間も短縮できます。
ですが、ある程度放置した頑固な汚れなどはやはり洗車スポンジやミットで手洗いすることが必要になりますのでその点は注意しましょう。
洗車後の拭き上げはしっかりと!
高圧洗浄機でしっかりとすすいだとしても、洗車後の拭き取りは非常に大事です。
洗車後の水滴を除去をする際に最も効率がよいのは大判の(50ー90センチクラス)両面が使える吸水クロスがおすすめです。
大判タオルで大まかに水滴取ったあとは、細かい部分の水滴を40ー40センチくらいのマイクロファイバークロスで吸い取ってください。ドアの内側やボンネットやトランクの開口部の水滴を拭き上げることにより水シミを防ぐ事が出来ます。
洗車後の水滴は可能な限りはやめに吸い取ることがイオンデポジットを作らない秘訣です。
水滴がボディに残っていると、水道水に含まれる不純物が乾燥し水シミができてしまいます。
ポリッシュファクトリーでは、このリスクを極力減らすため洗車時に「純水」にてすすぎを行っています。
(純水器を使えば拭き上げしなくても大丈夫!ということではないのでご留意ください。。。)
参考
純水洗車について詳しく知りたい方はこちら
まとめ
いかがだったでしょうか。
ガラスコーティング施工した車の「高圧洗浄機を使った洗車」について解説してきました。
高圧洗浄機を使用することで得られるメリットや、逆に注意しなければならない点もご理解いただけたと思います。
キレイな愛車と向き合う時間はストレス解消にもなります。ピカピカの愛車で気持ちのよいカーライフをお送りくださいませ♡♡♡
キレイなクルマは本当に気持ちのよいものです。