ブラシを使用しないノンブラシ洗車機ってどうなの?ちゃんと洗うことができるの?
急いでクルマをきれいにしたい時、便利なのが門型洗車機。
ガソリンスタンドにある洗車機はブラシで車を洗うもの、と思っている人は意外に多いのではないでしょうか。しかし近年では、ノンブラシ洗車機というものも徐々に知られるようになってきました。
でも、機械洗車機はボディに傷をつけるのではないかと思っている人も結構多いのではないでしょうか。
広く普及している布ブラシ式洗車機は、時間短縮ができますし、そこそこの洗浄効果が期待できますが、その反面手洗い洗車よりも洗車傷がつきやすい点を車を大事にされる方は懸念されていると思います。
そんなブラシまたは柔らかい布ブラシ門型洗車機が抱えるデメリットを減らす洗車機として登場したのが、「ノンブラシ洗車機」です。
本記事では、1987年創業、カーコーティング専業一筋30余年、新車中古車の施工台数は20,000台超という経験の東京の車コーティング専門店を営む現役施行者である及川が、ディーラーコーティングのオプションであるボディコーティングを「コーティング車にノンブラシ洗車のメリットデメリット」「ノンブラシ洗車機って何?」「ノンブラシ洗車機とブラシ洗車機の違い」について解説いたします。
ノンブラシ(ノーブラシ)洗車機の特徴
一般的なブラシ洗車機は、プラスチック、スポンジ、ゴムなどの柔軟な素材のブラシを高速回転させながらクルマのボディについた汚れを落としていきます。
ガソリンスタンドで設置されている洗車機のほとんどは門型の全自動洗車機(ドライブスルー洗車機)です。
ノンブラシ洗車機はシャンプーをかけてその洗浄力と水道水の高圧洗浄のみで洗車を行う新しいタイプの洗車機です。ブラシの代わりにクルマ対して高圧の水道水噴射ノズルがついていて、ノズルが前後往復することでボディ全体を洗浄します。
シャンプー液を流した洗浄後はエアブローで水滴を吹き飛ばしますが、完全には吹き飛ばすことができないのです。
その後洗車機が終わった後で、空きスペースで自分で軽くマイクロファイバータオルで拭き上げるだけで洗車を終わらすことができます。
ノンブラシ洗車機のメリット
ノンブラシ洗車機のメリットは、布ブラシなどで物理的にボディを傷つけないというだけではありせん。
ノンブラシの特徴的な部分で大量の水流で汚れを流し出しますので隙間の堆積した汚れもブラシなどの物理的な落とし方ではなく水流で落とすことができます。
高圧かつ水流が強いとフロントグリルの汚れなどもしっかりと落とせますので、黄砂や花粉のときの汚れは大変おすすめです。
昨今の黄砂花粉時の汚れの堆積時には絶対におすすめです。一般的なブラシ洗車よりも数倍おすすめなのです。
ノンブラシ洗車機のデメリット
ノンブラシ洗車機のデメリットとは、以下になります。
普及度が高いブラシタイプの洗車機に比べると
・費用が若干高い
・ブラシがない分、強めの汚れが落ちにくい
・ホイールなどの下回りの洗浄力がとても低い
ブラシタイプの洗車機に比べてノンブラシ洗車機は料金が若干高めに設定されています。ブラシ洗車機の料金が約400円からなのに対し、ノンブラシ洗車機はもっとも安い水洗いであっても600〜800円と利用料金が割高です。
ブラシで直接汚れを擦り落とすブラシタイプの洗車機に比べるとノンブラシ洗車機は汚れが落ちにくいです。ノンブラシ洗車機は高圧かつ水の力で汚れを落とします、布ブラシ洗車機は汚れを擦り落とすので洗浄能力が違うのです。
ノンブラシ洗車機は田舎道を走った後の泥汚れやしばらく洗わなかった汚れの積み重ねとかのこびりつきの多い汚れの洗車には特に向いていない洗車機です。
筆者の経験から言うと汚れがこびりついているなぁ〜感じる場合は水洗いコースではなくシャンプーコースがおすすめです。
ブラシタイプの洗車機に比べるとノンブラシ洗車機はタイヤやホイール、サイドステップなどの下周りの洗浄は厳しいです。泥はねなどの汚れに関しては汚れ度合いがひどくなる前に洗車すると良いでしょう。
ノンブラシ洗車機とブラシ洗車機の違い
洗浄力の違い
ノンブラシ洗車機の水洗いコースは高圧水だけで洗車するため、ブラシで直接汚れを擦り落とすブラシタイプの洗車機に比べるとどうしても汚れが落としにくいという点とセルフ洗車の高圧ガンと比べると水が出てくるノズルの位置が遠くなるのでピンポイントで汚れは落とせませんので洗車ガンより汚れは落ちにくいのです。
Waxやコーティングなどをしていない素の塗装の場合は鳥糞や水垢などの汚れが落ちにくいのです。洗浄力は圧倒的に機械洗車機に分があります。
セラミックコーティングなどをしている場合はノンブラシ洗車機で充分綺麗になることが多いです。
またシャンプー洗車コースもありますが、汚れのこびりついた場合はあえてノンブラシ洗車機を選ばなくても布ブラシ洗車機を選んだ方が確実に汚れ外落ちます。
料金の違い
ブラシタイプの洗車機に比べてノンブラシ洗車機は料金が若干高めに設定されています。ブラシ洗車機の料金が約400円からなのに対し、ノンブラシ洗車機はもっとも安い水洗いであっても600〜800円と利用料金が割高です。
手間をかけずに洗車をできるという点もノンブラシ洗車機のメリットですが冬の寒い日などは手洗い洗車は待合室でコーヒーを飲みながらということができるのでキーパー洗車も(お高いですが)良いかもしれません。
ブラシ系洗車機とノンブラシ洗車機の金額の違いは汚れの度合いなどに応じて使い分けをすれば綺麗に長くという目的には良いでしょう。
傷つき具合の違い
ブラシ系洗車機とノンブラシ洗車機では傷つきの差が出ます。布ブラシ洗車機などは物理的に擦りますので傷が入る場合があります。白などの単色系の車の傷は分かりにくいですが黒などの濃色車は長期にわたって使用すると確実に微細な線傷が増え続けます。
その点ノンブラシ洗車機は傷つくことはありませんので安心です。
筆者は社内のコーティング試験で色々な車種に最新コーティングをしていますので、汚れの取れ具合をノンブラシで試しますがやはり物理的に擦らないので傷つきはありません。
汚れの堆積が積もり積もる前に早め早めの洗車をすることによりヨゴレのこびりつきを手軽に落とせるので傷つきに関してはノンブラシ洗車機はおすすめです。
コーティング車はノンブラシ洗車機がオススメ
コーティングを既に施工されている方の愛車にはノンブラシ洗車機はおすすめです。プロのコーティングはワックスなどの油脂分が含まれないので高圧洗浄だけでも汚れはほとんど落ちます。ホイールコーティングも施工されている場合は高圧洗浄でもだいぶ綺麗にできます。
ノンブラシ洗車機がおすすめな人は
・洗車で車に傷をつけたくない方
・定期的に洗車をされる方
・コーティング車を洗いたい方
・軽い汚れを落としたい方
・洗車にあまり時間をかけたくない方
・近くにノンブラシ洗車機がある方
ノンブラシ洗車機は背の高い系の車(ミニバン、ハイト系ワゴン車など)にも適してます。定期的に洗車をして手洗いの労力を減らしたい方にはとても良い選択肢になります。
ノンブラシ洗車機の弱点的な部分の側面の洗浄能力を高めたノズルの採用や下回りの戦場に特化したオプションメニューも備えた機械も登場しているようです。
ノンブラシ洗車機はこびりつきの強い頑固な汚れの洗浄にはあ不向きですが、汚れを長い間堆積させないために洗車頻度をあげて綺麗を保たれる方にはおすすめです。
ブラシ洗車機はコーティング車にはあまり向いてませんが、ノンブラシ洗車機は問題なく洗車できますのでおおすすめです。ノンブラシ洗車機は色々なメーカーや設置店があります。
ノンブラシ洗車機を製造している主なメーカーには以下の企業があります
- ダイフクプラスモア - ダイフクプラスモアは、さまざまなタイプの洗車機を製造しており、その中にはノンブラシ洗車機も含まれています (Daifuku Carwash)。
- エムケー精工 - エムケー精工は、門型洗車機を提供しており、ノンブラシタイプのモデルもラインナップに含まれています (MK Seiko)。
- アベテック - アベテックは、ノンブラシ門型洗車機を含む多種多様な洗車機を製造しています (アベテック株式会社)。
これらのメーカーは、それぞれ独自の技術と機能を備えたノンブラシ洗車機を提供しており、高品質な洗車を実現しています。
まとめ
洗車のやり方には
大きく分けると機械洗車、手洗い洗車があります。
機械洗車の中にはブラシタイプの洗車、ノンブラシ洗車があります。
手洗い洗車の中には人の手を使った手洗いと、コイン洗車場などに置いてある高圧洗浄機を使った洗車があります。
それぞれ特徴が異なりメリット・デメリットもあるため、それらを把握したうえで適した洗車方法を選択する必要があります。
今回はブラシを使用しないノンブラシ洗車機はどの程度洗浄できるのか、どんな方に向いているのかに焦点を当てて説明しました。
ブラシ洗車機も最近ではとても柔らかいウレタンスポンジでの洗車や機械そのものの進化、センサー類の飛躍的な進化により目覚ましい進化をしています。
用途やニーズにあった洗車方法でいつまでも綺麗な車に乗れますように願っております。
洗車の頻度について詳しく知りたい方も多くいらっしゃると思います。以下のページで解説しておりますので参考にしてください。
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ブラシ洗車機を使う際には最新式をお選びください。またコーティング施工済みの方は施工店様に機械洗車機の類を使っても良いのか詳しくお伺いしてからお使いください。