洗車とコーティングに役立つ知識

シリコン洗車とは?メリット・デメリットやコーティングとの違いも解説

信越シリコーンの画像

これまでシリコン洗車について、問い合わせも多くお客さまのメンテナンスで使いたいという方も多くおられましたので購入検証をしてみました。

本記事では、そもそも「シリコン洗車って何なの?」や「シリコン洗車が向いている方、向いていない方、はどんな人?」、などを、1987年創業「車のコーティング専門店ポリッシュファクトリー」の及川が解説します。

いきなり結論!

長期的な効果と満足感の高い高レベルな作業を求める方
→専門店などのプロが行うコーティング

自分で毎週洗車が出来る環境でDIY(洗車・コーティング)が楽しめている方
→シリコン洗車

これが結論です。

シリコン洗車とは

シリコンとはどんな商品

シリコン洗車に使う一般的なKF-96(信越化学工業)は1kgあたり2,000〜3,000円程度でAmazonでも売っているほどメジャーな商品です。

他にもシリコンオイルスプレーなどはホームセンターなどで手軽に購入できます。

「シリコン洗車」とは、洗車後の拭き上げの際に、シリコンを液状のシリコンオイルやシリコンスプレーという形でワックスのように薄く塗布したりする洗車方法のことです。多くの方がトライをして色々な施工方法でやられておりますがやり方は様々です。

塗装面の上にシリコン皮膜を乗せるという感覚ですのでまめの行う必要があります。一度行えば大丈夫という商品ではなくとにかく頻繁に行う必要があります。
数ヶ月に一度でも良いという商品ではないです。

さらっと艶が出てすこし撥水も良くお手軽な金額で購入も出来るので人気があるようです。安価でお手軽!これは洗車好きの方でもサンディドライバーの方でも出来ることですね。

ただし、何度も申し上げますが、こまめに行う必要がありますので頻繁に出来ない人には不向きです。

シリコン洗車のメリット

万が一ムラが出来ても簡単に落とせる
車のどの部分に使用しても、変色や変形が起きることはほとんどありませんので、初心者の方でも比較的に安心して使えます。

拭き上げに関しては塗りムラや拭きムラだけはしっかり確認したほうが良いでしょう。万が一ムラになってもしっかりと洗車をやり直すか、たっぷりの水を含んだマイクロファイバークロスで軽く擦るだけで落とすことができます。

安価でしかも誰でも購入出来る
シリコン洗車に使用するシリコンオイルやシリコーンスプレーはAmazonやホームセンター、楽天などでも簡単に手に入れる事が出来てしかも安価です。

施工が簡単、リスクが少ない
シリコンオイルやシリコーンスプレーともに施工自体は塗り広げて拭き上げるだけですので簡単です。失敗は塗りすぎで出来たムラや、拭き上げ不足で残った濃い部分のムラを気にするだけで良いです。

万が一ムラが残っても固まるものでもありませんので、洗車等で落とせるので固まってしまうようなガラスコーティングのような大惨事にはなりません。

黒部パーツやゴムにも使える
プラスチック製品ややゴム部、未塗装樹脂部にシリコンを塗布すると、少しですが白化防止などの効果が得られるので、パーツの簡易保護にもなり、短期間ですが黒いツヤが出るようになります。

シリコン洗車のデメリット

ガラスコーティングなどのプロが行うコーティングに比べると耐久性が劣ります。

未塗装樹脂部は塗布を行っても耐久性が悪く、雨で落ちてしまうので不向きです(正確に言うと残るところと流れるところがあるのでムラになります)。

ガラスコーティング、セラミックコーティングなどと違い、被膜が残り硬化するものではないので硬化皮膜効果はないです。摩擦からボディーを守る効果はそれほど期待できません。

光沢効果や傷消し、撥水などそれぞれの性能にこだわる場合には、つや出しは固形ワックス、撥水であれば専用コーティング、傷消しであればコンパウンド効果のあるコーティングやポリマーやコンパウンドそのもののように性能に特化したモノよりは劣ります。

クォリティ重視であればやはり汎用的な効果を求める製品よりも専用効果の高い製品がおすすめです。

シリコン洗車はどんな人に向いている

シリコンオイルやシリコンスプレーを使用したシリコン洗車は自分で洗車を頻繁にする人は向いています。

毎週末とか毎日でも洗車をされたいような洗車好きにはたまらないアイテムかもしれません。

一般的な「洗車の頻度」について以下のページで解説しておりますので参考にしてください。

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専門店にコーティングを出すレベルの完璧な仕上がりでなくとも満足できる方、オールインワンでシリコンだけで全部まかないたい、コスパが良い低コストを求める人にも向いている商品です。

さらに耐久性はそれほど長くないですがプラスティック製品や未塗装樹脂の多いSUV派の方にも簡単に黒さが甦りますのでおすすめです。

黒いところは黒くボディの塗装面はすこし艶感が上がるなどを希望されて毎週でも洗車が出来る方にはとても満足できてなおかつコスパの良い商品です。ですが持続性は低いので洗車回数が少ない人には向いていないでしょう。

シリコン洗車は不向きな人

愛車の洗車をコーティング専門店での手洗い洗車とかオートバックス、キーパーなどの洗車をされている人には不向きです。

自分で洗車をされるタイプの人以外は不要です。

まず頻繁に洗車を行わない方には不向きです。耐久性が悪いので、持続性の低いシリコン洗車は不向きですね。

保護性能という観点からするとボディコーティングなどの方に軍配が上がります。全体的に痛んでいる場合もシリコン洗車の場合はツヤは簡単には上がりません。

水ハジキの点でも高い撥水性能を持つプロの施工店のコーティングのようには撥水はしませんし長持ちしません。光沢や水はじきなどの点で、高い理想を要求する方も、シリコン洗車では満足できないことが多いと思います。

シリコン洗車の効果とカーコーティングとの違い

最大の違いは定着性

専門店などが施工するガラスコーティングやセラミックコーティングなどとの最大の違いは定着力の違いによる耐久性。

硬化系のコーティングとシリコン洗車の最大の違いは塗装面で硬化して被膜になるかどうかです。

硬化系コーティングの場合
硬化系のコーティングの場合は施工後に薄膜が硬化し膜が塗装面に残るタイプのコーティングで塗装面を広く膜を作ります。

固まったコーティングの薄膜は多くの場合塗装面よりも硬いので摩擦や汚れはコーティング膜の上でとどまります。洗車時などの拭き取りやスポンジでのシャンプーでも塗装面にじかにキズが入りにくくなります。

またコーティングを2度3度行うことで被膜の多層化が出来て保護性能が上がるという効果もあります。

シリコン洗車の場合
シリコン洗車で出来る膜は塗装面の上に硬い被膜は作りません。滑り性能は若干有りますのでキズ付きは押さえる可能性は有りますが硬化するタイプとは違う効果になります。

汚れなどもシリコン皮膜の中に入り込み塗装面に達することもある可能性が高く塗装面に直接傷つきも効果はほとんどありません。

何度も回数を重ねても被膜の厚みが増えるのではなく、同じ面積内で塗りもらしがあった部分に対しての補充効果になるので多層化効果ではありません。

普段から洗車がお好きな人にとっては手軽に行えて良いのですが長期的には効果が望めないので専門店でのコーティング皮膜タイプが圧倒的に長持ちします。

洗車がお好きで毎週行うことが出来る方には良いアイテムかもしれません。

価格の違い

圧倒的に価格が安いのはシリコン洗車です。

自分で施工し、超メジャー商品、信越シリコンのkf96を使う方はコスパ重視で1キロ2,000ー3,000円程度ですので存分に楽しめます。1回100円程度しかかからないという位安くすみます。

専門店などで行うカーコーティングはシリコンに比べると価格は高価になります。施工後の仕上がり感(光沢、艶、撥水、耐久性等)などどれを取ってもシリコンが劣ります。唯一価格だけが高価になります。

長期間の性能と仕上がり感を求める方は専門店でのカーコーティングがおすすめ、コスパを求め毎週洗車をする方はシリコン洗車ですね!

シリコン洗車よりもおすすめはなに?

シリコン洗車よりもお手軽で効果の高い撥水シャンプー洗車がおすすめです。

撥水シャンプーがどの商品でもよいわけではありませんが、「これだ!」という撥水シャンプーでメンテナンスを続けると良い光沢と撥水が続きます。

しかもシリコン洗車よりもお手軽に施工出来ます。だって、汚れたときに撥水シャンプー洗車するだけですから。

まとめ

シリコン洗車が流行った数年前は商品自体も安く、YouTubeでもすこし流行りましたのでやられた方や興味を持たれた方は多くいたかもしれません。

しかしシリコン洗車が流行ったその後は急速にクイックディテーリング商品が多く出てきて一気に押されてしまい、現在は以前ほどユーザーは多くはないと思います。

現在はシリコン洗車よりも流行は簡単スプレータイプでシリコンよりも長持ちのクィックディテーリーング商品に軍配が上がります。

洗車による心の癒やしを求める方には毎週の洗車で心を空っぽにする時間も大切です。そんな方には良い商品化と思います♡

 

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及川勝一

車コーティング専門店『ポリッシュファクトリー』で、施工歴37年。

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