洗車とコーティングに役立つ知識

水なし洗車は危険?水を使わない洗車を行う際の裏技も洗車のプロが解説


ひと昔前の洗車といえば当然ながら「水」を使って車を綺麗にしていくものでした。

しかしながら、近年は洗車用品やコーティング剤の多様化に伴って水を使わない洗車の潮流が生まれ、水なし洗車のグッズも目立つようになってきています。

一方で、興味はあるけど水無し洗車のやり方がよくわからない、結構注意点もありそうと悩まれている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、水なし洗車とはどのような洗車方法なのかや水を使わない水なし洗車のメリット・やり方などを、1987年創業「車のコーティング専門店ポリッシュファクトリー」の及川が解説します。

水なし洗車(無水洗車)とはどんな洗車?

水なし洗車は読んで字の如く「水がない洗車」と書きますので水を使わずに洗車の効果を出す行為を指します。

通常の水を使用した洗車では、ボディをスポンジ等で洗う前に流水で汚れを落とし、その後シャンプー等をした後、再度流水で洗剤をしっかり流していく必要があるため相応に時間がかかります。

一方「無なし洗車」は水を使用する過程を省略できますので短い時間で洗車の効果を享受できます。

また、カー用品店やホームセンター、ネットショップなどでも簡単に水なし洗車用の洗車用品は購入ができます。

次に水なし洗車のメリットデメリットを整理していきましょう。

水なし洗車の5つのメリット

水なし洗車のメリットは5つございます。

詳しく見ていきましょう。

場所を選ばず洗車ができる

水なし洗車は水やホースなどが必要ないため、自宅、外出先、敷地が狭い広い関係なくどこでも手軽に洗車が可能です。

近年は洗車をご自宅でやるには近所の目が気になりなかなかシャワーを使って洗車がしにくい時代ですが、水なし洗車なら近隣にも迷惑をかけることなくスマートに車を綺麗にできます。

部分的に洗車ができる

サイド面はそんなに汚れてないけど、ボンネットの汚れは綺麗にしたいなど、部分的に洗車を行いたい場合、水なし洗車はもってこいです。

パネルごとに洗車ができますので気になったところのみを洗車することができるのがメリットと言えるでしょう。

必要な道具が少ない

水を使用する洗車の場合は、最低限の道具として水、ホース、バケツ、スポンジ、マイクロファイバー、長靴が必要になります。

少し背の高いミニバンやSUVですと脚立の準備もしなくてはなりません。

水なし洗車であれば、水なし洗車用の洗剤とマイクロファイバーが数枚あればできてしまいますので水ありの洗車に比べて気軽に洗車が行えます。

洗車によってできる水シミの可能性がない

水を使用した洗車の場合、ウォータースポットやイオンデポジットを発生させないために拭き残しには十分気をつける必要があります。

万が一拭き残しがあった場合は水道水に含まれるミネラルによってあっという間に水シミができてしまうからです。

一方、水なし洗車は水を使わないので、上記のような心配をすることなく愛車を綺麗にできます。

洗車時間が短縮できる

まず水を使わないため水滴を拭き上げ、乾燥(エアー等)させる時間がないため水を使った洗車よりも確実に早く洗車を行うことができます。

準備するものがすくないため片付けも早いというのは良い点だと思います。

上記5つが水なし(無水)洗車のメリットです。

水なし洗車の3つのデメリット

次に水なし洗車のデメリットは3つございます。

詳しく見ていきましょう。

黒などの濃色車は傷がつきやすい

水なし洗車は汚れた車を予洗い等せず直接綺麗にしていくため水を使った洗車よりも傷がつくリスクは高まります。

特に黒や紺などの濃色車は傷が見えやすい傾向にあるので傷を気にする方はあまり水なし洗車はおすすめしません。

こびりつくような汚れになる前に洗車を行うのが良いでしょう。

マイクロファイバークロスの交換頻度は増える

水なし洗車は水もスポンジも使用せず、初期段階からマイクロファイバーのみで綺麗にしていくためマイクロファイバークロスの汚れる頻度が高く、その分交換頻度もやや多くなります。

最近ではクロスも安価で質の高いクロスが手に入りますのでそこまで気にする必要はないかもしれません。

ホイール等の下回りは洗えない

水を使った洗車の場合はホイールやタイヤなどから洗っていくのが基本ですが、水なし洗車の場合はあくまで塗装面を対象としているのでタイアハウスなどはしっかり洗えません。

水なし洗車は利便性も高いので活用しつつ、たまに水を使った洗車で全体を綺麗にしてあげてください。

 

【プロ直伝】水を使わない水なし洗車の施工テクニック!

基本的に水なし洗車のやり方はシートタイプのものであればシートを取り出し、そのままボディを拭いていくだけです。

スプレータイプのものはボディにスプレーをしマイクロファイバークロスで乾拭きするだけなのですが、前述したデメリットを軽減するためすこし工夫しましょう。

数週間洗車を行わずややボディが汚れていると感じたらまずは、いきなり水なし洗車を行わず、

柔らかいマイクロファイバーに水を吸収させ、水が滴らないくらいの状態まで絞ったら対象となるボディを一方方向に拭いていきます。

力はいれず水の力のみで汚れを落とします。また、一回ごとにマイクロファイバーの面(面4面、裏4面で計8回は可能)を変えて都度綺麗な面を使いましょう。

この作業を行いある程度汚れをおとしてから一般的な水なし洗車を行います。

こうすることにより傷つきのリスクを減らすことができますのでぜひ試してみてください。

 

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及川勝一

車コーティング専門店『ポリッシュファクトリー』で、施工歴37年。

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