洗車とコーティングに役立つ知識

樹脂パーツの劣化に悩む方必見!復活のコツと効果的なメンテナンス法

みなさん、こんにちは。カーディテイリングの世界で35年以上、腕を磨いてきた及川です。今日は、車の樹脂パーツの復活について、私の経験をもとにお話しさせていただきます。

最近、こんな経験ありませんか?洗車しているときに「あれ?バンパーが白っぽくなってる?」なんて気づいて、ちょっとガッカリ。実はこれ、よくある悩みなんです。でも大丈夫、適切なケアで見違えるほど良くなりますよ。

未塗装黒樹脂部にコーティング施工前後の画像

 

なぜ樹脂パーツは劣化するの?

まず、なぜ樹脂パーツが劣化するのか、簡単に説明しますね。主な原因は3つあります。

  • 太陽の紫外線:これが一番の敵です。樹脂の分子構造を壊してしまうんです。
  • 空気中の酸素:ゆっくりと、でも確実に樹脂を酸化させていきます。
  • 日々の使用による摩耗:洗車や普段の使用でも、少しずつ傷んでいきます。

私が忘れられないのは、海沿いに住むお客さんの車です。塩分を含んだ海風と強い日差しで、バンパーがまるでチョークみたいに白くなっていたんです。「及川さん、もうダメかな?」って落ち込んでいましたが、きれいに復活させられて、お客さんもビックリ。嬉しそうな顔を見ると、こっちまで嬉しくなりますね。

樹脂パーツを復活させるステップ

さて、実際にどうやって復活させるのか、基本的な流れを説明しますね。

  1. しっかり洗う:まずは汚れを落とします。
  2. 軽く磨く:劣化した表面を少し削ります。
  3. 復活剤を塗る:専用の薬剤で樹脂に栄養を与えます。
  4. 仕上げに保護する:最後に保護剤を塗って完成です。

これ、実は肌のお手入れにそっくりなんです。クレンジングして、古い角質を取って、美容液を塗って、最後にクリームで保護する。そう考えると、なんだか親しみやすくなりませんか?


カウルトップ部の未塗装樹脂部の洗浄画像

汚れを落として綺麗にします

未塗装樹脂部の洗浄後のキレイな画像

洗浄後に状態を見極めます

汚れを除去するためにメラミンを湿らせてやさしく削る画像

汚れを除去するためにメラミンを湿らせてやさしく削ります。

メラミンを使用して汚れを落とす画像

メラミンを使用して汚れを落とします(水分は必須です)。その後は乾燥をさせてコーティング前の準備をします。

保護材を密度の高いスポンジにつけて塗布する画像

保護材を密度の高いスポンジにつけて塗布します。

自分でできる樹脂パーツの復活方法

「プロに頼むのはちょっと...」という方も多いでしょう。大丈夫です。基本的なことなら、自分でもできますよ。ここでは、私がよくお客さんに教える方法を紹介します。

必要なもの

  • 中性洗剤
  • 柔らかい布(マイクロファイバーがおすすめ)
  • 樹脂用の復活剤
  • スポンジか専用のアプリケーター
  • できれば保護剤も

やり方

  1. 洗う:中性洗剤で優しく洗います。ゴシゴシこするんじゃありませんよ。
  2. 乾かす:柔らかい布でしっかり水気を取ります。
  3. 復活剤を塗る:スポンジで円を描くように、ムラなく塗ります。
  4. 乾かして拭く:乾いたら、余分な部分を拭き取ります。
  5. 保護剤を塗る:より長持ちさせたい場合は、最後に保護剤を。

この作業、休日の午後にゆっくりやるのがいいですよ。私も自分の車のお手入れをする時は、好きな音楽をかけながらやっています。終わった後の達成感がたまりません。ココだけの話私個人の車には、ある海外製品を使用しています、コレ凄いんですよ。

プロに任せるメリット

自分でやるのも楽しいですが、プロに任せるメリットも大きいんです。特に高級車やスポーツカーをお持ちの方は、プロの技を借りるのがおすすめです。

プロに頼むと、こんないいことがあります。

  • 熟練の技:経験豊富なプロは、樹脂の状態を見極めて最適な処理をします。
  • 特殊な道具:家庭では難しい専門機材を使えます。
  • 時間の節約:自分でやるより断然早く仕上がります。
  • 確実な仕上がり:プロの技で、ムラのない美しい仕上がりに。

ある日、お客さんが「及川さん、自分でやろうとしたらかえって悪くなっちゃって...」と来店されたことがあります。見てみると、確かに傷んでいました。でも、プロの技術を使えば、そんな失敗も挽回できるんです。その時のお客さんの安堵の表情は今でも忘れられません。

復活剤の選び方

さて、樹脂の復活剤、どれを選べばいいか迷いますよね。カー用品店に行くと、たくさん並んでいて目移りしちゃいます。でも、ちょっと待ってください。全部が同じように効くわけじゃないんです。

私のおすすめする選び方は、こんな感じです。

  • 樹脂の種類に合っているか:車の部分によって使われている樹脂が違います。説明をよく読んで、合うものを選びましょう。
  • 効果の持続性:一時的にきれいになるだけじゃなく、長く効果が続くものがいいですね。
  • 使いやすさ:特に初めての方は、簡単に使えるものを選ぶといいでしょう。
  • メーカーの信頼性:有名なメーカーの製品は、それだけ多くの人に使われているということです。

私が愛用しているのは、ある有名メーカーの製品です。ちょっとお値段は張りますが、効果の持続性が抜群なんです。「及川さん、あの製品を使ってから半年経っても艶が続いてますよ!」なんて言われると、本当に嬉しくなりますね。

樹脂パーツ復活の注意点とコツ

樹脂パーツの復活、やり方さえ分かれば簡単そうに見えますよね。でも、ちょっとしたコツを知っているかどうかで、仕上がりに大きな差が出るんです。

気をつけたいこと

  • 天気と温度を見る:直射日光の下や寒すぎる日は避けましょう。曇りの日か日陰がベストです。
  • 周りを傷つけない:復活剤が塗装面に付かないよう、マスキングテープなどで守りましょう。
  • 量は控えめに:多ければいいってもんじゃありません。説明書通りの量を守りましょう。

うまくいくコツ

  • 試し塗り:目立たないところで小さく試してから本番に挑戦しましょう。
  • 下準備が大事:しっかり洗って、塗布する樹脂面を完全に乾かしてから始めます。
  • ムラなく塗る:円を描くように塗ると、きれいに仕上がります。
  • 何度か塗る:1回で満足せず、2-3回塗ると効果が上がります。
SUZUKIハスラーの未塗装黒樹脂部のコーティング前画像

右側が保護剤塗布後、右側が未施工部です。全然違いますね〜

私が若い頃、初めてお客さんの車の樹脂パーツ復活に挑戦した時のことを今でも覚えています。緊張のあまり、復活剤を塗りすぎてベタベタにしちゃったんです。その時、知り合いに「及川さん、焦らずゆっくりやることだ」って言われたのが、今でも耳に残っています。この言葉、今でも私の仕事の基本になっているんですよ。その当時の樹脂復活剤は多く塗りすぎると乾燥後に白化してしまうんです、なので凄く見極め力が必要でした。

復活後のお手入れ、どうすればいい?

せっかく復活させた樹脂パーツ、長持ちさせたいですよね。実は、復活後のお手入れがすごく大切なんです。ちょっとした日々のケアで、樹脂パーツの美しさをグッと長持ちさせることができます。

日々のちょっとしたケア

  • こまめな洗車:週に1回くらい洗ってあげると、汚れが溜まりにくくなります。
  • 専用のクリーナーを使う:樹脂用のクリーナーを使うと、より効果的です。
  • 優しく拭く:洗った後は、柔らかい布で優しく拭いてあげましょう。ゴシゴシこするのはNG!

たまにやるお手入れ

  • 保護剤を塗り直す:2-3ヶ月に1回くらい、保護剤を塗り直すと効果が持続します。
  • 状態をチェック:月に1回くらい、樹脂パーツの状態を見てみましょう。早めに気づけば、対処も楽ですよ。
  • 日よけを心がける:できれば日陰や車庫に駐車すると、紫外線による劣化を防げます。

私のお客さんで、毎月必ず樹脂パーツのケアをしている方がいるんです。その方の10年モノの車を見ると、まるで新車みたいな輝きを保っているんですよ。「及川さん、あなたのアドバイスのおかげよ」って言われた時は、本当に嬉しかったなぁ。

面倒くさいって思わずに、愛車との対話の時間だと考えてみてはどうでしょう?ちょっとした日々のケアが、車の寿命を大きく左右するんです。

高級車やスポーツカーの場合は特別注意!

高級車やスポーツカーをお持ちの方、ちょっと待ってください。これらの車は普通の車とは違う素材や仕上げが使われていることが多いんです。だから、特別な注意が必要になってきます。

高級車の場合

  • 素材をよく確認:高級車では特殊な樹脂が使われていることがあります。必ずメーカーのおすすめ品を使いましょう。
  • 慎重に作業:高価な車だけに、より丁寧な作業が求められます。焦らず、ゆっくりやりましょう。
  • 迷ったらプロに:自信がない場合は、遠慮なくプロに相談しましょう。

スポーツカーの場合

  • 熱に強い製品を:エンジン周りの樹脂パーツは高温になるので、耐熱性のある製品を選びましょう。
  • エアロパーツは要注意:カスタムのエアロパーツは特に気をつけて。作った会社の指示に従いましょう。
  • こまめなケア:スポーツカーは使い方が激しいことが多いので、より頻繁にケアが必要です。

忘れられないのは、あるスーパーカーのオーナーさんの話です。自分で樹脂パーツの復活を試みたものの、熱に弱い製品を使ってしまい、エンジンルーム周りの樹脂パーツを痛めちゃったんです。「及川さん、もっと早く相談すればよかった」って悔しがっていました。高級車やスポーツカーは、一般の車以上に専門知識が必要なんです。

樹脂パーツの復活、お金かける価値ある?

「樹脂パーツの復活、お金かけてやる価値あるの?」そんな疑問を持つ方も多いでしょう。結論から言えば、きちんとやれば十分な価値があります。

かかるお金は?

  • 自分でやる場合:材料費は3,000円〜10,000円くらい。時間は2〜3時間ほどかかります。
  • プロに頼む場合:15,000円〜50,000円くらい。車の種類や傷み具合で変わってきます。

どんないいことがある?

  • 見た目がグッとよくなる:車の印象が大きく変わって、愛着が湧きます。
  • 車の価値が下がりにくい:中古車として売る時、高く評価されやすくなります。
  • 長く使える:きちんとケアを続けると、樹脂パーツの寿命が延びます。

私のお客さんで、車を売る前に樹脂パーツの復活をした方がいました。その結果、査定額が予想以上に高くなったんです。「及川さん、あなたのおかげで10万円以上得しちゃいました!」って喜んでくれて、こっちまで嬉しくなっちゃいました。

樹脂パーツの復活は、見た目をよくするだけじゃないんです。車全体の印象を大きく左右して、結果的に車の価値を高める投資になるんですよ。

よくある質問、ズバリお答えします!

樹脂パーツの復活について、お客さんからよく聞かれる質問をいくつか紹介しますね。

Q1: どのくらいの頻度でやればいいの?

A1: 車の使い方にもよりますが、だいたい年に1〜2回くらいがいいですね。でも、日頃のお手入れをしっかりしていれば、そんなに頻繁にやらなくても大丈夫です。

Q2: どんな天気の時にやるのがベスト?

A2: 曇りの日か、日陰でやるのが一番いいですね。直射日光の下や寒すぎる日は避けましょう。温度が10〜25度くらいの日がベストです。

Q3: 樹脂パーツの復活剤と普通のワックスって何が違うの?

A3: 樹脂パーツ用の復活剤は、樹脂の性質に合わせて作られています。普通のワックスは塗装面用で、樹脂には合わないんです。

Q4: 復活させた後、すぐ雨に濡れても大丈夫?

A4: 基本的には大丈夫です。でも、作業直後はできれば避けたほうがいいですね。最低でも24時間くらいは乾かす時間を取るのがおすすめです。

こういった質問、皆さんも気になっていましたよね?私も若い頃は先輩に質問攻めにしていました。「及川、質問が多いのはいいことだ。でも、自分で考えることも忘れるなよ」って言われたのを覚えています。疑問を持つこと、そして自分で考えることは、技術を磨く上で本当に大切なんです。

まとめ:樹脂パーツの復活で、愛車をもっと輝かせよう!

ここまで、樹脂パーツの復活についていろいろお話ししてきました。いかがでしたか?樹脂パーツの復活って、難しそうに見えて、実はそんなに難しくないんです。ちょっとした知識と、愛車を大切に思う気持ちがあれば、誰でも取り組めるんですよ。

最後に、覚えておいてほしいポイントをまとめておきますね:

  • こまめなお手入れが大切
  • 適切な製品選びが重要
  • 自信がない時はプロに相談
  • 復活後のメンテナンスも忘れずに

私がこの仕事を35年以上続けてこられたのは、お客さまの「ありがとう」の一言があったからです。車の樹脂パーツが生き返る瞬間、お客さんの目が輝くのを見るのが、私の何よりの喜びなんです。ボディの艶と相まって細部のキレイさが集合するととてつもなく美しくなるんです。

皆さんも、ぜひ愛車の樹脂パーツ復活にチャレンジしてみてください。きっと、今までとは違う愛車の魅力に気づくはずです。そして、もし困ったことがあれば、いつでもプロに相談してくださいね。私たちは、皆さんの愛車を美しく保つお手伝いをさせていただくことを、心から楽しみにしています。

さあ、今日から始めましょう。あなたの愛車を、もっと輝かせるために!


メスセデスベンツの未塗装樹脂部の繊細な部分の保護材塗布後の画像

右側が保護材施工後です!どうですか キレイでしょ!!

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及川勝一

車コーティング専門店『ポリッシュファクトリー』で、施工歴37年。

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